高齢者ドライバーへ免許返納を迫ってみた

義理の父は82歳。
元は大型タンカーの機関士で世界の海を航行していました。
あの狭い狭いパナマ運河も通航したとかで、実際に写真を見せてもらったこともあります。
そんな義理の父は、バリバリのドライバーです。
車種はワゴンRスティングレーです。
気持ちが若い(汗)
高齢者ドライバーの生の声
率直な気持ちはと言うと「ワシのような年寄りをターゲットにしとるな」とのことでした。
ただ表情は浮かない感じです。
世間様の言う事は痛いほどわかる一方で、移動の手段でもあり、コミュニティバスが発達していない限りは、簡単に「はいそうですか」と免許返納はし辛いというのが現実なのです。
なんせ長崎ですからね、住んでるところは・・・。
坂と田んぼばっかりだもの。
軽自動車に乗る理由
義理の父が、なぜ、軽自動車に乗っているかですが、
- 道幅が狭い
- 燃費が良い
- 車幅の感覚が丁度よい
ということでした。
道幅は長崎という土地柄ですから、ものすごく狭いところに急こう配の坂なんて、ざらにありますから小回りが利く方が良いのです。
燃費に関しては年金生活者ですから経済性を優先ということですね。
車幅の感覚については、普通乗用車に乗る自信がないのだそうです。
ワゴンタイプの自動車は、乗り降りが楽なので足腰の負担も軽いということも、軽自動車を選んでいる理由なのだそうです。
一日の運転時間
病院通いと買い物ぐらいですから、1時間も無いんじゃないでしょうかね。
連続での運転は、せいぜい10分から15分です。
もう独りですから、夫婦でドライブということもないですし、ウロウロすることもありません。
ちなみに私たちとは別居です。
福岡と長崎って、意外と遠いです・・。
事故歴
陸上生活よりも海上生活が長かったこともあって、無事故無違反です。
立派にゴールド免許です。
特に夜間の運転は控えているみたいですね。
高齢者ドライバーのマークも付けていたと記憶しています(聞きそびれました)
年齢別の交通事故統計
若いから大丈夫、高齢者だから逆走や暴走、ブレーキの踏み間違いが起こる、という単純なものではないから難しいですよね。
実際の年齢別の交通事故件数は、警視庁が統計を月報や年報というかたちで出しています。
年報に、年齢層別の交通事故の状況が掲載されているので、参照してみてくださいね。
10代が突出して交通事故件数が多い
年報から交通事故の多い年代順は、
- 16~19歳
- 20~29歳
- 80歳以上
となっていて、その他の年代は大差がありませんが、10代は突出して多いです。
原付以上の運転者が対象だとしても、かなり10代の事故は多い事に、正直、びっくりしました。
これが統計上の事実です。
故に高齢者ドライバーだけをターゲットに免許返納を迫るのは、何となくモヤモヤは残る感じですね。
しかし、暴走しながら逆走していたシーンをニュースで見てしまうと、うーん、声が上がってしまうのは仕方のないことかもしれませんね。
つまり印象が良くないってことです・・。
アクセルとブレーキの踏み間違いが恐怖感を増加
統計上は10代の交通事故が多いと主張しても、高齢者ドライバーの免許返納への動きは、恐らく止まらないと思います。
将来的には法整備される可能性もありますね。
数字だけだと高齢者ドライバーは、そこまで排除しなくてもいいじゃないって感じですけど、メディアで取り上げられる高齢者ドライバーによる交通事故が、ちょっとセンセーショナルなので、世間一般が恐怖感を抱いていることもあると思います。
踏み間違いなんて想像しないですからね。
ブレーキを踏んで止まれずに当たってしまった事故、ブレーキと踏み間違えてアクセル踏みっぱなしで突っ込んだ事故、どちらも怖いですけど、インパクトが大きいのは後者です。
この書き方も印象操作になってしまうのかな(汗)
人は、想像しない事を目の当たりにすると、どうしてもショックが大きくなりますからね。
移動手段の確保は難しいのが現状
仮に義理の父が免許返納したとすると、移動手段はタクシーしかありません。
バスの本数は少ないですし、目的地に到着するまで徒歩も必要なことから、時間と機動力を考えるとタクシーが頼りです。
年金生活者ですから、タクシー料金はやはり負担が大きいわけですが、頼れるのがタクシーしかないのが現実です。
知人の嫁さんに運転してもらうとか、気を使いますわな。
タクシーの街乗り系定額サービスがあったら困らない
もしタクシー業界が、街乗りの定額サービスを始めたら、多分、高齢者の利用は増えるんじゃないかなあと思います。
もしかすると車を持たない世代からも需要があるかも。
実際に、街乗りを対象に定額制サービスを実施しているタクシー会社または個人タクシーがあったら、契約したいですもん。
プロが運転するわけですから安心感ありますよ。
事業性の兼ね合いからすると乗り放題とまでは難しいでしょうから、せめて月5回まで、月10回までとか、地域限定とか制限がある定額制サービスでも、多分、利用したいと思ってしまいます。
乗らなかった分は次月に繰り越しとかだと尚うれしいですね。
何だかスマホのデータ通信みたいな感じですが、ぜひ、タクシーの街乗り系定額サービス、実現して欲しいです。
個人タクシーは特に集客に成功すると固定収入が確保されますから、制度化されたら、顧客獲得に気合いが入るんじゃないでしょうか。
集客もSNSとか駆使するといいですしね。
その時は私も集客に参戦しようと思います。
タクシー定額制の現状
なぜ「街乗り系」と書いたかと言いますと、現状の定額サービスは、
- 空港から特定の目的地へ
- 一定地域から特定の目的地へ
予約する場合なんですね。
観光地でもタクシーが定額料金で観光コースを案内してくれますが、街乗りは調べましたけど、ありませんでした。
高齢者ドライバーへ免許返納を迫ってみた まとめ
課題多いですね。
移動手段がなくなるという不安と、まだ出来るという自尊心とのせめぎ合いです。
ちなみに尾木ママは、運転免許証を自主返納したみたいですね。
72歳です。
だからって、その流れに乗れと言ってるわけではなくて、流れに乗りたくても乗れない事情がある高齢者は多いという事です。
意外と切実な問題ですよ。